もともとEテレでやってる、NHK高校講座の「あらためまして ベーシック国語」が好きで
いつも録画してみています。
金田一秀穂さんと、滝沢カレンさんのやりとりが、とても楽しく10分番組なんですが
すごく癒されつつ、勉強にもなるという、とても好きな番組なんです(≧▽≦)
そんな秀穂先生の2010年に講談社創業100周年記念企画で発行されたのが
「15歳の日本語上達法」です。
高校講座を観ていて楽しんでる自分ですが、15歳の中学3年生向けの授業と言うか
今回は本であるんですが、ページ数もあとがきまで入れて94ページ、2時間かからず読めてしまう
素敵な本です。
基本的に図書館で、たくさんの本を借りて、せっせと読んでいますので
いろいろな本と出合えます。
この本は、今年に入って読んだ56冊目の本となりますが、とても感動しました。
「地図を見る日本人と、道をたずねる外国人の違い」では、道がわからない時に、たいていの日本人は
まず地図を見るけど、人とコミュニケーションを取ることが苦手ではない外国人は、すぐに道をたずねると
言うくだりあります。
道を説明するにも、コミュニュケーションに長けた外国人は気楽にそれができても、
日本人は、言葉で説明するのが苦手で、地図を描く方が楽だと思ってしまう・・・
逆に外人の書いた地図なんて、おおざっぱすぎてわからないとか(笑
一部素敵な部分を引用させて頂くと次のような話がありました。
『人類はどうして言葉を持ったか?』
「今から55年前に明確な言語を手に入れたといわれるホモサピエンス(ヒト)は
集団で行動するようになりましたが、彼らがもっとも大切にしていたのは「お互いに一緒に生きて行こう」
という認識だったというんですね。これはとっても魅力的な仮説です。この説が正しければ、
言葉は本来、人と人が仲良くする為の「平和の道具」として生まれたことになるからです。
つまり人間にとっていちばん大切なのは「やあやあ」や「こんばんは」と言った、おしゃべり言葉になってくる。
ひょっとしたら、ぼくたちの祖先からの「人間たち仲良くしろよ」と言う贈り物が「言葉」というもの
なのかも知れません」
これだけではなく、全部の文章が解り易く、
有名な話ですが、野口英世のお母さんが息子に宛てた手紙の引用がありますが
これが何度読んでも感動するんです(*'ω'*)
文章の「上手い下手を超えた圧倒的な力」で迫ってくると言う事が、書かれてあり
大切な事は「伝えたい気持ち」なんだな・・・心なんだなと、改めて感じる事ができました。
こんな歳をとってから、こんなことに、今更気が付くのもどうかと思うのですが
歳を重ねたからこそ、忘れてしまっている大事なことって、とても多いのかなと思いました。